マウントをとって見下し返したい女の気持ちは国も時代も越える?映画『シンデレラ』の感想

さきほど実写版の映画『シンデレラ』を観終えました。
ずっとHDDの中に保存していたんですけど、観る機会がなくて…
たまたま気が向いて観たのですが、
「シンデレラ」のストーリーに見下し返したい女の気持ちを感じてしまったっていう…

マウントをとって見下し返したい女の気持ちは国も時代も越えるのか?と思った、映画『シンデレラ』の感想です。
好意的な内容ではありませんので、童話「シンデレラ」も含め、好きな方は以下は読まないでいただけますと幸いです。

 

光

 

童話「シンデレラ」の話は小さいころから知っていて、いいなぁ、憧れるなぁ、という印象を私は持っていました。
心のきれいなシンデレラが継母などのいじわるにも屈することなく、ずっとやさしい心を持ち続けて。
そして偶然、魔法の助けを借りて舞踏会に参加したら王子様に見初められて、王子様の方から探されて求婚されて、その後豪華で幸せな生活を送る。
女としては憧れますし、夢やロマンがあって、とても素敵な話だな、とずっと思っていたんです。

 

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でもちょうど今の私は、マウントをとって見下し返す気持ちに意識が向いていて。
前回の記事「嫌いな人のSNSが気になって頻繁に見てしまうことが止められない病」に書きましたけど、
見下してくる相手に対して、私も見下し返してやる!という気持ちから、笑わせる気もない人のことをバカにして見下して一人で笑っていたんですよね。
なんて醜いことをしていたんだ、と前回書いたようにすごく反省したんです。
けど、ふと「見下してくる相手を見下し返したい気持ち」と近いものを、「シンデレラ」を観ていて感じて。
シンデレラは私みたいに醜い行動はしていないし、実際にひどい扱いをされているので状況はかなり違うけど、
映画を観ていて「見下し返したい気持ち」自体をなんとなく感じたような気がするんです。

実写映画がよくなかったんだ!というわけではなくて。
映像はきれいですし、内容もわかりやすいですし、ストーリーも飽きることがなくて、エンタメとして普通におもしろかった。
だから私が感じた気持ちは、そもそもの、童話「シンデレラ」のストーリーについてなんですよね。

 

今の私がシンデレラを観て一番思ったことは、
「つまり、今までシンデレラ(自分)を見下してきた継母達を見下し返すことができたこともスカッとしておもしろかったんじゃないか」ということなんです。

主人公であるシンデレラがどう思っていたかはわからないけれど…
「哀れな人たち」である継母たちに対して、シンデレラ自身が見下し返したい気持ちを持っていたかはわからないけれど…

 


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少なくともシンデレラを読んで、いいなぁ、素敵だなぁ、と思っていたこれまでの私にとっては、
権威もお金も人間性も見た目も良さそうな魅力的な王子様が私を求めていることは、継母たちにとって妬ましく悔しがることで。
だから王子様が私を探し求めて一緒になることは、継母たちを見下し返したんだ!という所も、スカッとしておもしろかった所の一つだったんじゃないか、と思うんです。
王子様に見初められたシンデレラのことを継母たちが妬ましく思わないで幸せそうに暮らしていたら、この話のおもしろさやシンデレラへの憧れの気持ちも減ってしまうんじゃないのかな、と。

うまく言えないんですけど…
この前私が気が付いた「見下してくる相手を見下し返してやる!」みたいな気持ちと近いものをシンデレラのストーリーに感じたんですよね。

しかも、これまで私がシンデレラに抱いていた憧れのストーリーの中にその気持ちが入っていたことに、私は今まで微塵も気が付いていなかったんです。
シンデレラのお話って憧れるなぁ、と思っていた幼少期からずっと、見下してきた相手を見下し返すことはスカッとして気持ちが良い、と自覚なしに感じていたってことなんですよね。

 

見下してくる相手を見下し返して優位な気持ちを感じたい。
嫌いな人からの嫉妬心ほど優越感を感じて気持ちの良いものはない。

 

そういう気持ちが小さいころから私の中にはずっとあったのか、と。
自覚なしに。
気づいてなかった…

そして、シンデレラが素敵な童話として国も時代も越えてずっと語り継がれているということは、
マウントをとって見下し返したい気持ちが女性の中にあるのはむしろ自然なことなのか?と。

なんだか興味深いなぁと思って…
個人的には、見下し返したい気持ちがあるのは私だけじゃないのかも!と思うと少しラクにはなりますが(笑)
でも、みんなにある気持ちだからそれが良いわけではないし、正当化していい理由にならないこともわかるし。

マウントをとって見下し返したい気持ちがある自分を認めて受け入れたうえで、
そのことを私はどういう風に認識しているのか、どう行動したいと思っているのかは、私が自分で考えないといけないなぁ、と思いました。

 

マウントって最近の言葉だと思うんですけど…
勝ち組・負け組とか、どっちが上で下とか、身分とか、昔から根強くある気持ちなのかもしれませんね。

まぁ、私にとっては自覚がなかったことが一番恐ろしい。
これから、マウントをとるにせよ、見下すにせよ、対等でいようとするにせよ、
自分がどういう気持ちでどうしたいと思って行動しているのか、自覚することが一番大切なのかもしれません。

少なくとも、「見下してくる相手に対してマウントをとって見下し返すことは気持ち良い」という気持ちが私の中にあると今回気が付いたので、
無意識にそういう行動をすることは減るんじゃないかな、と思っています!

ということで、シンデレラを観て個人的に思ったことでした。

※個人の感想です。

 

【追記(2020/5/17)】
人の脳には「優越性の追求」という本能があるので、自分が上だとうれしく感じるのは自然なことらしい。
正義中毒に近い依存症状?自分の承認欲求と優越感を満たすために嫌いな相手を見下し返していた過去

 

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