タレントの退所とファン離れが加速?ジャニーズ事務所の派閥と今後の方針を考えた深読み
【以下の内容は、2020年7~11月に書いた記事となります】
ジャニーズ事務所の役員が現体制になったのが2019/9/27。
ジャニーさんがいなくなって、およそ1年が過ぎました。
現体制のジャニーズ事務所が、これからどのようにアイドルであるタレントをマネジメントしていくつもりなのか。
マネジメントの派閥と今後のジャニーズ事務所の方針を考えて、想像してみようと思います。
以降の内容に、根拠は何もありません。
いずれも想像の域を出ませんし、外野である一般人から見た主観の印象です。
過激な点もあるかと思いますが
一個人の深読みとして読んでいただければ、と思います。
なお、ネガティブな話になりますので、今のジャニーズ事務所が好きな方は読まないでください。
【目次】
マネジメントの派閥
今回想像するにあたり、ジャニーズ事務所取締役の方々の過去の経歴を調べました。
合計7名いらっしゃる取締役の個別なお名前を出すのはここでは控えますが、
おそらくマネジメントに直接関わっているのは
- 社長
- 副社長の一人
- 取締役の一人
の3名ではないかと推察しています。
(会長やもう一人の副社長も、口を出すことは可能)
なので、タレントは上記3つのいずれかの派閥に属していますが、
経歴の長いタレントはそれぞれ別な動き方をしているようですので
- その他
とします。
タレントの管轄は、例外はありますが、
デビュー組タレントの社長管轄、
アイランド所属(デビュー前や2020年デビュー組タレント)の副社長管轄があり、
管轄における派閥の構成は以下になるかと思います。
社長管轄 (デビュー組) |
副社長管轄 (アイランド) |
---|---|
社長派閥 取締役派閥 その他 |
副社長派閥 (まれに社長派閥) |
(2020/7時点)
ということで、4つの派閥があると仮定して、それぞれの派閥のタレントがどのようにマネジメントされやすいのか、みていこうと思います。
(以降は「社長派閥」、「副社長派閥」、「取締役派閥」、「その他」と記載します)
※2020/7の社内組織図には、「マネージメント本部」の下に「制作1部~4部」と「大阪オフィス」があるようですが、この記事では組織図についてはふれていません。
なお、「なぜこの派閥はこのようなマネジメントをすると私が思ったか」。
その印象の理由について、本来は具体的に明確に書くべきかと思います。
ただ今回の記事は具体的なタレント名やグループ名を出さずに書きたいので、大変身勝手ではありますがこちらの都合で割愛しています。
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社長派閥(社長お気に入り)
ここに入るのは、社長自身が気に入って直接目をかけているタレントです。
(現時点でのタレントの人気の有無は関係ありません)
社長は、アイドルグループではなく、特定のタレント個人に注力するマネジメントを重視するようです。
そのタレント本人の希望も尊重している印象があります。
この派閥に入っているタレント個人としては、希望の仕事ができる可能性が高いかもしれません。
なお、社長の方針として、事務所内で人気が偏る恐れがある場合、特定のグループに注力することは避けたいようです。
詳細は後述します。
副社長派閥(アイランド)
ここに入るのは、副社長が管轄しているジャニーズアイランドに属しているタレントがメインです。
(ジャニーさんが管轄していたJプロジェクト所属のタレントも含む)
副社長は、自分と仲が良く従順なグループや個人に、なりふり構わず全力で注力するマネジメントをするようです。
仕事内容やプロモーションの手段を選ばない印象を受けます。
(現時点でのタレントの人気の有無は関係ありません)
短期的に「成果を出した」とわかりやすく判断されるマネジメントを重視するようですので、
長期的にみた時のタレントの適性やタレント本人の希望はあまり尊重されないかもしれません。
この派閥に入っているタレントは、仕事はあるかと思いますが
自分の適性や希望に合わない仕事をする可能性も高いかと思います。
取締役派閥
ここに入るのは、社長が直接目をかけていない(社長派閥ではない)デビュー組のタレントです。
社長管轄のデビュー組のタレントの多くは、この派閥に入るかと思います。
この取締役は、社長や副社長に非常に従順なようです。
社長や副社長の気を害さないマネジメントをしている印象を受けます。
取締役派閥のタレントの仕事は、
社長派閥からスルーされ、副社長派閥からスルーされた仕事になりやすいかと思います。
なので、知名度のあるタレントの人数が多いわりに仕事の数自体が少ない。
この派閥に入っているタレントは、タレントの希望うんぬんの前に
仕事自体が少ないかもしれません。
(仕事の依頼主が特定のタレントを指名してくる場合は、この限りではありません)
その他
ここに入るのは、自分で権限を持っている経歴の長いタレントです。
経験・実績・年齢などの点から、タレント自身が社長や副社長と対等に交渉することができる。
自分の裁量で動けるので、少なくともタレントの希望は上に出しやすいかと思います。
(希望が通るかどうかは、そのタレントと社長や副社長との関係性による)
ジャニーズ事務所の今後の方針
上記、派閥の力関係を考えてみると、
「その他」はタレント自身が社長や副社長と直接交渉できる裁量を持っているため除外しますが
若いタレントの派閥に関しては、
「社長派閥」>=「副社長派閥」>>>「取締役派閥」
となるかと思います。
(2020/7時点)
ジャニーズ事務所に所属する若いタレントの今後の芸能活動を考えたとき、
上記派閥がどのような方針をもってマネジメントするのか、は非常に重要です。
「社長」「副社長」「取締役」がそれぞれどのような方針を持っているのか。
想像してみました。
社長の方針
私が感じている社長の方針は以下です。
- 新規ファンの獲得は副社長に一任
- 社長管轄のデビュー組は、グループの人気を事務所内で横並びにしたい
(特定のグループに人気を集中させたくない)
デビュー組である社長管轄のタレントのマネジメントを見ていると、
世間的に影響力の大きい国民的グループを作りたい意志や、グループの新規ファン獲得に力を入れたい意志はあまり感じられません。
社長のスタンスとして、新規ファンの獲得は副社長に一任している、という印象を受けます。
加えて、国民的ではないけれど、ジャニーズ事務所内で横並びに人気なグループを複数たくさん作りたい。
特定のグループに人気を集中させたくないように感じられます。
ここから透けてみえるのは社長の思惑です。
仮に、特定のグループだけに人気が集中していた場合、
そのグループの解散・活動休止やメンバーの退所は、ジャニーズ事務所全体に大きな影響を与えます。
加えて、そのグループのメンバー自身がジャニーズ事務所内で大きな権限を持つことになると思います。
社長として、それは都合が悪い。
そのため、社長管轄のデビュー組のグループに関しては、特定のグループに人気が集中することを避けるようなマネジメントを行うのかもしれません。
と考えると、今後デビュー組に関しては
グループの人気が横並びになるようなマネジメントが行われるかと思います。
(相対的に人気の少ないグループの底上げをはかる方向)
ただし、どのグループに関しても、
既存のファンが離れないように(継続してFC会費を納めてもらえるように)、
一定の頻度でコンサートは開催すると思われるので、そのためのCD発売もほどほどに行われるかと思います。
あわよくば、既存のファンに、特定の一グループではなくジャニーズ事務所の複数のグループのファンになってもらいたい。
そのようなマネジメントの方針なのではないでしょうか。
副社長の方針
副社長の方針は、社長とは全く異なっています。
- 自分と仲が良い従順なグループを国民的グループにしたい
- 副社長管轄のアイランド全体を盛り上げたい
(新規ファンを獲得したい)
上述したように、副社長はこれらの目的を達成するために、なりふり構わない印象です。
役員の肩書で比較すると、副社長は、デビュー組をまかされている取締役より上の立場となります。
そのため、
社長管轄の取締役派閥であるデビュー組タレントやグループへの仕事を、副社長派閥の仕事とすることが可能かと思います。
(それが社長・副社長の意向なのか、取締役の忖度なのかは不明)
副社長管轄で注力したいグループの露出を増やせるし、
アイランド所属タレント全員の露出を増やせるし、
加えて、
取締役派閥のタレントの露出が減るので、その派閥からの国民的グループの出現を回避できる。
これが副社長のマネジメントの方針なのかもしれません。
取締役の方針
取締役の方針は以下です。
- 社長と副社長の方針に従う
(社長・副社長の気を害することはしない。意に反することはしない)
社長と副社長の方針については上述した通りです。
本来、会社の利益を考える立場の取締役ですが
それよりも社長や副社長の機嫌を優先しているような印象を受けます。
社長管轄のデビュー組である取締役派閥のタレントに関しては、
この取締役の方針に沿ったマネジメントになるかと思います。
【参考:取締役の方針(上述した社長と副社長の方針まとめ)】
- 新規ファンの獲得は副社長に一任
- 社長管轄のデビュー組は、グループの人気を事務所内で横並びにしたい
(特定のグループに人気を集中させたくない)- 副社長と仲が良い従順なグループを国民的グループにしたい
- 副社長管轄のアイランド全体を盛り上げたい
タレントの退所とファン離れが加速する理由
このような役員のアイドルマネジメントがすべてうまくいった場合、
社長管轄のデビュー組は、横並びで人気のグループが複数でき、
副社長管轄から、国民的グループがうまれ、アイランドの所属タレントに新規ファンがたくさんつく。
ジャニーズ事務所はこれからも安泰、という目論見なのかもしれませんが
おそらくこの実現可能性はかなり低いように私は思っています。
なぜなら、これは、
ジャニーズ事務所からのタレントの退所とファン離れを加速させる方針でもあるからです。
上記に書いたように、副社長派閥と社長管轄であるデビュー組の取締役派閥では、
副社長派閥のグループ・タレントの仕事が優遇される現状にあります。
そして、副社長派閥は、デビューしていないタレントやデビューしたてのタレントが多い。
ジャニーさんがいらっしゃった頃のジャニーズ事務所では、
知名度の低いデビューしていないタレントが仕事の面でデビュー後のタレントより優遇されることはなかったようです。
デビューしたタレントこそが、選ばれし前に出れる者。
これが逆転している今の現状に、取締役派閥のデビュー後のタレント達はどう思うのか。
もしタレント本人がやりたいと思っている仕事を副社長派閥のタレントがまかされていたら、納得できないのではないでしょうか。
さらに言えば、社長管轄のデビュー組のグループは、人気が横並びになるようなマネジメントとなる可能性が高い。
事務所内で相対的に「人気があるのに仕事が少ないグループ」と「人気がないのに仕事が多いグループ」があったら…
どのタレントも、自分の仕事の数や内容に納得しにくいのではないでしょうか。
いずれにせよ、タレント自身が納得している芸能活動であるなら、問題はありません。
ただ、納得できていない場合…
タレントが希望しているやりたい仕事と
芸能事務所であるジャニーズ事務所が行うマネジメントが一致していない。
だから退所する。
当然の流れかと思います。
タレントのジャニーズ事務所退所を加速させる方針と思わざるをえません。
さらに、取締役派閥のタレントを応援しているファンも同様です。
この納得しにくい状況に不満を感じる人も少なくないのではないでしょうか。
この方針では、ジャニーズ事務所への不信感を募らせるファンが増えるように思います。
その不信感が、ジャニーズ事務所からのファン離れを加速させても不思議ではありません。
そして、このような状況で、
副社長管轄から、国民的グループがうまれない。アイランドの所属タレントに新規ファンがたくさんつかない。
ということになったとしたら。
先ほど書いたように、
副社長派閥のマネジメントを見ていると、
短期的に今すぐに「成果を出した」とわかりやすく判断されることを重視している印象です。
逆にいうと、数年単位での長期的な視点が不十分である可能性があります。
これは完全に私の主観となりますが、
このままの方針でいくと、
おそらく数年のうちに、ジャニーズ事務所は弱体化すると思っています。
あとがき
「ジャニーズ事務所の若いタレントの身の振り方」についても想像してみたのですが、あまりに長文になってしまったので、そちらについては機会があれば書こうと思います。
これからのジャニーズ事務所は、ジャニーさんがいたジャニーズ事務所ではありません。
ジャニーさんが亡くなられてからの1年で感じた変化が、今後はもっと極端な変化となってあらわれるかと思います。
タレントのマネジメントの方針を決めるのは、今のジャニーズ事務所の経営者(役員)です。
身近にいる事務所スタッフがどんなに良い人でも、それとこれとは別な話となります。
ジャニーズ事務所で芸能活動をしたい。
そう願っているタレントがほとんどだと思います。
ジャニーズ事務所のアイドルを応援したい
そう願っているファンもまた、ほとんどだと思います。
タレントが納得できるようなマネジメントをしてほしい。
ファンが不信感を抱かないようなマネジメントをしてほしい。
そんな願いを叶えてくれるジャニーズ事務所であることを、心から祈っています。
※上記は2020/7時点の状況で書いた記事です。
追記
力関係の変化
2020/11/15、派閥の力関係が変化したように感じられたため、追記します。
2020/9/4、ジャニーズ事務所の役員の異動がありました。
- 代表取締役会長 → 名誉会長
会長が代表取締役を退任しました。
(これまでは、会長と社長が代表取締役)
株式会社を代表する権限(代表権)を有する取締役。
権限の例:社外と契約を結ぶ際、代表取締役は自身の判断で会社を代表して契約を締結することが可能。しかし、(代表権のない)取締役にはこのような対外的な代表権がないので契約内容を会社に持ち帰って、取締役会にかけてから判断、締結する。
現社長の後ろ盾とも言える会長の代表取締役退任の影響かどうかは不明ですが、派閥の力関係に変化があったように思います。
「副社長派閥」>=「社長派閥」>>>>「取締役派閥」
(2020/11/15時点)
【参考】(2020/7時点)
「社長派閥」>=「副社長派閥」>>>「取締役派閥」
なお、ジャニーズ事務所内部か外部か、その両方かは不明ですが、
「副社長の力を強くしたい」
あるいは
「社長の力を弱くしたい」
といった動きがあるような印象を受けます。
(この印象の理由について、本来は具体的に明確に書くべきかと思いますが、この記事は具体的なタレント名やグループ名を出さずに書きたいので、大変身勝手ではありますが割愛しています)
今後、また力関係に変化が見られたように感じられたら追記します。
管轄の変化
2020/11/19時点で管轄がないように感じたため、追記します。
ジャニーズ事務所が現取締役の体制になる2019/9まで、タレントは以下の管轄だったと言われています。
- デビュー組:現社長の管轄
- ジャニーズJrなどのアイランド組:副社長(兼アイランド社長)の管轄
そのため、この管轄が引き継がれていると私は思っていました。
でも、本当にこの管轄が今も引き継がれているのか?
そもそも不明です。
2019/9に新しい取締役の体制となり、現社長も新しく社長となりました。
会社の代表となり、会社全体を見なければならなくなった現社長が、これまで通り自分でタレントのマネジメントをできるのか?
これまでと同じ規模の人数のタレントを管理できるのか?
現実的に、難しい。
このことをすっかり失念していました。
管轄は存在しておらず、派閥だけがある
つまり、2020/11/19時点のジャニーズ事務所のタレントのマネジメントにおいて管轄はなく、存在しているのは派閥だけ。
- 副社長派閥
アイランド所属のタレント - 社長派閥
社長が特別に目をかけている少数のタレント - 取締役派閥
社長管轄だったデビュー組のタレント - その他
経歴が長く裁量を持っているタレント
派閥の力関係は上述した通りです。
(「副社長派閥」>=「社長派閥」>>>>「取締役派閥」)
ここで気になるのが、私がこの記事で書いた「社長の方針」です。
管轄が存在していない。
そうだとすると…
私が社長と副社長の方針だと思っていた方針…
そもそも、これらはすべて副社長の方針ではないのか?
【参考:上述した社長と副社長の方針まとめ】
- 副社長と仲が良い従順なグループを国民的グループにしたい
- 副社長管轄のアイランド全体を盛り上げたい
- 新規ファンの獲得は副社長に一任
- 社長管轄だったデビュー組は、グループの人気を事務所内で横並びにしたい
(特定のグループに人気を集中させたくない)
これらがすべて副社長の方針だとして読み返すと、とても腑に落ちます。
意図が明確です。
社長はマネジメントに深く関わっていない。
(社長派閥含め、全体に口を出すことは可能)
ジャニーズ事務所のタレントのマネジメントの方針は、副社長(兼アイランド社長)が決めている。
取締役はそれに従う。
2020/11/19時点では、こう考えています。
派閥の変化
2020/11/28、派閥が変化したように感じられたため、追記します。
2020/11に入ってから、派閥の力関係が変化したり、管轄がなくなったように感じられました。
ジャニーズ事務所は転換期の渦中かと思いますので、内部構造が変化しているのかと思います。
それに伴い、これまでの派閥から変化したように感じられます。
2020/11/28時点でのジャニーズ事務所の派閥に関しても書こうと思ったのですが、
危険な団体を2つ、もしくは、3つ、敵に回すことになるため、書けません。
ごめんなさい。
ただ、どうしてもジャニーズ事務所の所属タレント(特に若いタレント)に向けて書いておきたいことがあるため、以下に記載します。
すでに始まっているのだと思いますが、
おそらく今後、ジャニーズ事務所内を戦場とした戦いが、さらに激しく繰り広げられるかと思います。
この戦いは、正攻法ではありません。
攻められてしまったら、戦うしかない。
誰が味方かわからない。
落ち度や弱みを見せれば、揚げ足をとられる。
失敗は許されない。
戦わない限り、攻められる。奪われる。
戦っても、攻められる。犠牲を払う。
守りたい何かのために犠牲を払って戦うことを求められるけれど、それが何かわからない。
このような状況になる可能性が高いように私は思っています。
(もうなっているのかもしれません)
この戦いは、タレント同士の戦いではありません。
タレントを武器(兵士)とした、別な所での戦いかと思います。
私は、その戦いにタレントが巻き込まれてほしくない。
守りたい何かはタレント自身の中にあると思います。
大丈夫。
だから、どうか、巻き込まれないで。
一刻も早く、戦場から出てほしい。
戦いに巻き込まれて、自分や自分の中にある守りたいものをすり減らさないでほしい。失わないでほしい。
心から、本当に心から、願っています。
※上記は2020年7~11月に書いた記事となります