会社員経験者から見たジャニーズ事務所とキンプリ。会社の判断の責任は会社にある

私はたまに、ジャニーズ事務所という会社の判断に対して、好意的に思ったことや疑問に感じたことを、個人の意見としてこのブログに書いています。

 

でも、私が会社員として経験が浅かった20代の頃だったら。
会社の判断の責任は会社にある、と思えなかったかもしれない。

例えば、もし私がジャニーズ事務所で働いている20代の若手社員だとしたら。
会社の判断の責任は自分にある、と思ってしまうかもしれないなぁ、と。

ふと思いました。

それは私の言いたいことではない。

 

会社の判断の責任は会社にある。

 

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ということで、念のため、この件についてブログに書いておくことにしました。

 

以下では、私が会社員として経験したことをふまえての、個人の考えを書いています。
会社員経験者である私の経験談や価値観の話です。

なお、この類の話は、私の気持ちの整理がついていないので、どうしても感情が入ってしまいます。
感情的な所もありますが、ご了承いただければ幸いです。

 

木

 

私の昔話

最初に、私個人の昔の話です。
(読みとばしていただいても問題ありません)

 

私が新卒で正社員として会社に入社した数年後、管理職だった直属の上司が変わりました。

変わる前の上司は、会社に利益を出したい、目標を達成したい、そのためにどうすることが最善か?を「本当の目的」として、部下を人間として扱う上司でした。
大変なことも多かったけれど、充実していました。

(ここで言っている「本当の目的」は、その人が会社で仕事をするうえで一番大切に思っていることや、一番優先したいことを指しています。)

 

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新しくきた管理職の上司は、「本当の目的」がこれまでの上司とは違う人でした。
その上司の「本当の目的」、
会社で働くうえでもっとも大切にしていることは、利益や目標達成ではなく、
「保身」でした。

 

「本当の目的」が「保身」であるその上司は、成果は自分のもの、責任は自分以外の人に背負わせることを仕事の目的としていました。
成果を出すより、責任を自分以外の人に背負わせる方が、上司という立場なら簡単です。
(部下の立場は弱い)

自分は部下のせいで成果を出せなかった、と言える状況にする。
そうすれば、あまり目立った成果が出なくても、出なかった責任は部下達にあるので、自分の身は守れる。
というような「本当の目的」を持っていました。

 

このような状況で働いているその課の部下たちは、前向きな気持ちで仕事ができなくなっていきました。
部下は、理不尽な扱いをされ続けるわけで。

それが数か月以上続くと、部下は自分で思考できなくなっていきます。
上司に言われた以外のことをできなくなる。

次第に、その部下たちのすべてが後ろ向きになっていく。

 

そして、後ろ向きな部下ほど、その上司にとって都合がよいものはない。

自分はこんなにやってるのに、部下のせいで成果が出ない。
成果が出ない責任は部下にある、と、さらに周囲の人に理解してもらいやすくなる。

保身したい上司にとってはありがたい状況です。
(その上司の上司は、上司のその状況をひどく気の毒に思っていたそうです)

そして、その課には、会社に出社できない部下たちが増えていきました。

 

私はあの上司の「本当の目的」が「保身」だと気付くまで、年単位で長い時間がかかりました。
(日本の会社では、あの上司だけが特別珍しいわけではない、ということも知りました)

 

でもあのような状況になった会社としての判断の責任は、あの上司自身にはない。
そのような人事を発動したり、あの上司を管理しなかった、その上の管理職の上司か、もっと上の役職者や取締役にあります。

(と頭では理解していますが、個人的に、感情的に、今でもあの上司のことは大嫌いです。)

でも、会社とは、そういうものなんだと思います。

 

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たとえ話(ジャニーズ事務所)

この状況について、わかりやすくたとえると…

 

例えば、私がこのブログで話題に出したジャニーズ事務所の判断としての、キンプリの新曲リリース間隔の件。
そもそもリリース計画自体があるのかわかりませんが、仮に当初からリリース間隔は8か月あく計画だったとした場合。

もし、20代の私がキンプリのマネージャーかつ別グループのマネージャーも兼任している忙しい状況だったとして。
私に労働力を管理する裁量はない立場だったとして。

その上司にあたる管理職が、あの上司だったら…

 

CDのリリース計画を私が上司に提出する段階で、例えば以下のような会話がされたかもしれません。
(すべて空想です)

 

上司「キンプリのCDリリース、8か月空いてるけどいいの?」

私「その時期は別グループのCDリリースがあるのでキンプリは対応できなくて」
 「本当はもう少し間隔を短くしたいのですが…。別グループの方を別な人にお願いできませんか?」

上司「それは無理だよ。今の状況見ればわかるでしょ。それでどうしたいの?」

私「・・・今のままなら、この計画しか不可能です」

 

というようなやり取りがあったとして。
それで、キンプリのCDリリースの間隔があいた。

 

あの上司なら「部下がこの計画しか無理っていうからそうしたんだ」と周りの人間に言うと思います。
CDリリースが空いて、売上が上がれば自分の成果、売上が下がれば部下の責任。
あの上司にとっては、保身できることが一番大切なので。

そして、部下は、社内の人間からだけではなく、外部の人からも「キンプリの新曲まだ?」と言われる。

20代の私なら、私のせいでこうなってしまった、と責任を感じるかもしれません。

でも20代の私が責任を感じる必要はないんですよね。
身体は一つしかない。
一人の労働力には限界があります。

会社の判断の責任は会社にある。

 

上記の例でいうと、リリース間隔を短くした方がいいだろう、と上司が本当に判断したなら。
私が兼任していた別グループの仕事を別な誰かに割り振ればいい。

労働力を管理できる裁量を持った管理職である上司が、部下の仕事を割り振りし直したり、人手を増やしたり。
管理職は、そのためにそういう裁量を持っているわけで。
(それが管理職の仕事)

 

でも、「保身」が大切な上司にとって、私が兼任している別グループの仕事を別な誰かに割り振るということをしてしまうと、成果が出なかった時の責任が自分になってしまう。
だから、やりたくない。
上司は、会社のことも、タレントのことも、何も考えていない。
それを部下の責任のように言っている時点で、管理職としての役割を果たしていないことになります。

(繰り返しになりますが、すべてあの上司だとしたら、という空想です)

 

つまり、例えば、
マネージャーが忙しくて仕事が回らない状況になっているのだとしたら、
それはマネージャーの責任ではなく労働力を管理する管理職の責任。
その労働力の管理担当者が十分に管理できない状況だとしたら、
その環境を管理している、より上層部の管理職の責任。

会社であれば、上に上に、とその責任はいくものだと思います。
最終的に、その責任は経営者である取締役、代表取締役に行きつく。

 

どの段階かはわかりませんが、
いずれにせよ、会社としては、責任が発生していることになります。

 

会社の判断の責任は会社にある

このブログで書いているジャニーズ事務所に関する話は、
特定の個人に向けてではなく、会社の判断についてです。

 

会社の判断の責任は、会社にある。
(その判断が積極的か消極的かは問わない)

 

という考えを持って、私はこのブログを書いています。

これからもジャニーズ事務所の会社の判断に対して疑問を感じたら、このブログで触れることもあるかと思います。

私はこのような価値観を持っている、ということを一度書いておこうかな、と思いました。

 

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キンプリメンバーへ

私個人の考えですし、キンプリメンバーの身内でもなんでもない私があれこれ言う立場ではないということは、承知しています。
なので悩みましたが、やっぱり書いておこうと思います。

 

前の記事とも関連しますが、とてもネガティブな見方だけをして想像すると、
ジャニーズ事務所にとって、キンプリなどの若いタレントは社内の部下と同じように弱い立場であるのかもしれません。
(契約形態は違うのかもしれませんが)

そして、基本的に今の日本社会においては、弱い立場の人にすべてのしわ寄せがいくことが多い。

タレントは会社の「本当の目的」に気付かないと、意味のない言葉に振り回されて、いつまでも自分自身を消耗してしまう。

 

たとえば、社内外に対して、会社の判断の責任を、タレント本人だけの責任として背負わせるかもしれない。

それは理不尽な扱いです。

自分を消耗しながら理不尽な扱いをされ続けると、程度の差はあるにせよ、人間の脳は前向きな気持ちが次第に失われていくものだと思います。
(脳の機能として)

そんな状況になってほしくない。
キンプリのメンバーには、今持っている前向きな気持ちを大切に芸能活動してほしい。

 

会社の「本当の目的」に気づくことは、難しいんですよね。
相手に自覚がない場合もあるし…
それに振り回されて、気力体力時間を奪われると、自分を消耗し続けてしまう。

でも、自分の前向きな気持ちの有無については、気づくことができるかもしれない。
自分では気づけなくても、信頼できる誰かが、気づいてくれるかもしれない。

 

ジャニーズ事務所のタレントは、芸能人です。
芸術的な才能に溢れたタレントも多い。
「○○したい」という前向きな気持ちは芸術性ある芸能人にとって、とても大切なものだと私は思います。

「おもしろそうだからやってみたい、試してみたい」
「このことを突き詰めてみたい」
「新しい何かを作りたい」

そういう「○○したい」という今ある前向きな気持ちを、キンプリのメンバーに持ち続けてもらえたらいいな、と。

芸能活動する環境を変えることになっても、その前向きな気持ちを一番大切に優先してもらいたいな、と一個人として勝手に思っています。

 

・・・本当に、私は一体誰目線なんだろうか…
すみません。
もし会社のせいでキンプリメンバーが今持っている前向きな気持ちを失ってしまうかもしれない、と思うと…
私がとてもイヤなんです。

話の長い面倒なおばちゃんに絡まれた、と思っていただいてかまいませんし、
私のエゴであり一方的な願いであることは自覚しています。
でも、私は本当に本気でそう思っています。

 


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私の話に戻りますが、大嫌いな上司はいましたが、大好きな上司もいました。

仕事への「本当の目的」が私と近くて、立場に関わらず人を人として尊重してくれる上司です。
管理職としての仕事ぶりだけではなく、人としても尊敬しています。
このような上司と出会えたことは私にとって本当に幸運でしたし、感謝しかありません。

 

私がいた会社と同じように、きっとジャニーズ事務所の中にもいろんな人がいると思います。

立場に関わらず、タレントや社内のスタッフと協力して、すべての人が笑顔になれるような仕事をしたい、という上層部の人もいるかもしれない。

立場の弱い社員やタレントが、そんな人と出会えているといいな、と願っています。

 

ジャニーズ事務所の社員やキンプリを含めたタレント達が、前向きな気持ちを持ち続けながらお仕事できることを、心から祈っています。

 

※上記「ジャニーズ事務所」は、株式会社ジャニーズ事務所やその関連会社を指します。
すべて私個人の価値観の話であり、ジャニーズ事務所に関わる話はすべて空想です。